日本刀発見手続き

まず最初に（登録証の有無を確認）

見つけられた・家にある「日本刀」（長い刀や短い短刀など、大小を問わず）に、「銃砲刀剣類登録証」（登録証）が付いているか確認してください。その登録証がありましたら、そのまま所持できます。
但し、所有者の変更届などが必要な場合がありますので、登録証に記載の教育委員会の刀剣担当者に電話してご相談ください。

（地元の教育委員会の代表に電話して「刀剣(日本刀)ご担当の方に、伺いたいことがあるのでお繋ぎください」と言えば繋いでいただけるでしょう） その際､手元に登録証を用意し、登録番号をお伝えしてお話しになると良いでしょう。

登録証が見当たらない場合

この場合も、まず地元の教育委員会の刀剣担当者に電話して事情をお話ししてご相談ください。
判らなければ当協会（03-5249-4440）にお気軽にお電話ください。ご説明いたします。
大事なこと：見つかった「日本刀」は､場所を動かさずそのままの状態に置いておくこと。勝手に動かさないようにご注意を。

その後は、教育委員会の刀剣担当者のアドヴァイスを参考に進めてください。通常は、警察での「発見届け」処理などを経て、最終的には各都道府県教育委員会の「銃砲刀剣類登録審査会」に現物と必要書類を持ち込み（※登録証が無い代わりに「発見届」を持っていれば持込可）、登録の基準を満たしたものには「銃砲刀剣類登録証」（登録証）が交付されます。審査日（1～3ヶ月に1回程度）は各教育委員会により異なります。詳細は各都道府県教育委員会にお問い合わせください。

この登録制度は戦後、戦時中に作られた無鍛錬の刀〈昭和刀・軍刀〉と歴史的価値のある美術刀剣とを区別し、進駐軍による没収から美術品としての刀剣を守り、合法的に所持できるように出来た法律です。よって戦時中に作られた無鍛錬の刀剣や刃文の無いもの（いわゆる武器扱い）には登録証は発行されず、その刀身は残念ながら破棄されます。またそれ以前に製作された古い刀剣でも刃文がなく美術品として認められない刀剣も同様の扱いになります。

但し、戦時中に製作された刀剣でも美術品として認められたものには登録が許されます。例えば、拵（こしらえ：刀身が入っている鞘のこと）は軍刀仕立てであっても、刀身が以前製作された家伝のものなど美術品として認められる場合には登録が許されます。

戦後この制度が始まってから70年以上経過していることから、現在では「銃砲刀剣類登録証」が付いていた可能性がある場合は、その刀の特徴を全国照会し、全国の登録原票から該当刀剣が見つかった場合、登録審査員の判定により再交付される場合があります。

参考）注意事項

刀剣類は、登録審査を受けるまでは研ぎに出さないでください（※要は、発見したらそのままにしておいてください！ということ）。 発見届取扱上の留意事項(警察の立場として下記の留意事項があります)

• 善良な発見届出人に無用の迷惑をかけないよう配慮すること。
• 提示を受けた刀剣類は、貴重な美術品である場合もあることを念頭に置き、慎重に取り扱うこととし、刃渡り、目くぎ穴又は銘文の確認のためにこしらえを外すことが困難なときは、無理に外そうとしないこと。
• 登録の希望については、発見届出人の意思を尊重して、登録に該当するか否かの判断をしないこと。
• 刀剣類は、一時預かりの措置をしないようにすること。ただし、必要やむを得ないときは、この限りでない。
• 発見届は、発見の状況が分かる責任ある者が発見者に代わって届出することも差し支えない。
• 発見・届出をした刀剣類であっても、登録を受けなければ他人に譲渡できず、登録以外の目的で所持した場合は違法となるため、その旨を発見・届出人に教示すること。
• 都道府県教育委員会と連携し、発見届出後に登録審査を受けないもの又は登録審査の結果、登録にならなかったものについては、廃棄又は公立博物館等への寄贈の意思を確認するなど所要の措置を講じること。

※「銃砲刀剣類発見届取扱要領」の詳細はネット上で公開されています。