公益財団法人 日本刀文化振興協会
Restoration

研磨・修復のご相談

  • 研磨・修復について

    当協会では、刀剣の研磨・白鞘・鎺(ハバキ・刀身のもとの部分に付く金具)・外装など日本刀に関する全ての仕事及び部分修復等のご依頼をお受け致します。豊富な実績を有する当協会役員並びに会員によって、誠実かつ確実にご満足いただける仕事を提供いたします。ご質問・お問合せなどがございましたら当協会事務局にご連絡下さい。各分野の専門家がご相談に応じます。

    ※尚、出張による相談または仕事の受注には、出張費等のご負担頂きます。

  • 日本刀保存の大切さ

    日本刀は比較的錆びにくい鉄で出来ていますので、何百年もの間保存されてきましたが、錆が一旦が発生すると針の穴のように食い込み、その深さは時間の経過と比例して浸透してゆきます。研磨の際、全体的に錆びていても経過時間が短ければ減らす量が少なくてすみますが、部分的にし日本刀は比較的錆びにくい鉄で出来ていますので、何百年もの間保存されてきましたが、錆が一旦が発生すると針の穴のように食い込み、その深さは時間の経過と比例して浸透してゆきます。研磨の際、全体的に錆びていても経過時間が短ければ減らす量が少なくてすみますが、部分的にしか錆びていなくても経過時間が長ければ大きく減らさなくてはなりません。刀身を研ぎ減らすと刃文の焼幅が狭くなったり、減らしすぎると刃文そのものが無くなる場合もあります。地鉄は、鍛え疵や芯鉄と呼ばれる柔らかく粗雑な鉄が表面に出てくることもあります。どちらも日本刀の美術的価値・経済的価値を大きく低下させることになります。そのようなことに対しても適切にアドバイスをさせていただきます。

    最近、〝先祖が持っていたと思われる刀が出てきたので、改めて登録をし直した。しかし、錆が出ているようなのでどうしたら良いか教えて欲しい〟というような問い合わせが多くなりました。我々は、それぞれの刀の持つ歴史の意義に鑑み、大切にされることをお勧めしております。それぞれのお家を守ってくださった〝お守り刀〟としての価値ではないでしょうか?その意味でも日本の文化遺産である日本刀を、健全な状態で後世に残すためには早めの処置をお勧め致します。か錆びていなくても経過時間が長ければ大きく減らさなくてはなりません。刀身を研ぎ減らすと刃文の焼幅が狭くなったり、減らしすぎると刃文そのものが無くなる場合もあります。地鉄は、鍛え疵や芯鉄と呼ばれる柔らかく粗雑な鉄が表面に出てくることもあります。どちらも日本刀の美術的価値・経済的価値を大きく低下させることになります。

  • 研磨・修復実績

    当協会の理事長本阿彌光洲(重要無形文化財保持者)並びに役員・会員は、宮内庁・全国国宝寺院・古来名物帳に記載されている国宝・宝物の研磨や諸工作、国宝の複製品制作、国立博物館等の所蔵刀剣の修復事業にも継続的に携わっております。また海外の有名博物館(大英博物館・メトロポリタン美術館)の修復事業にも携わった経験もあり、国内外の博物館・資料館の刀剣調査事業と講演・実演等を継続的に実施しております。

    本阿彌光洲理事長の経歴及び実績はこちら

Restoration Flow

研磨・修復の流れ

日本刀を使っていた時代は、外装(漆塗りの鞘と糸巻きの柄など)に入った状態で保存されていることが多くありました。刀身を錆びさせないように保存するようになってからは、刀身を白鞘(朴の木で出来た白木の鞘)に納めるようになり、桐の箱や刀箪笥等に保存し、外装には朴の木で刀身の形をした「つなぎ」を入れ、床の間などに飾るようになります。

刀身が錆びてしまった場合は、刀身の錆の除去と成型し直した(下地研ぎ)状態で、新しく白鞘を製作し、その後に仕上げの研磨をして保存するというのが現在の保存方法です。もし鎺(ハバキ)の状態が悪く新規に製作しなくてはならない場合は、白鞘製作の前に作らなくてはなりません。白鞘は其々の刀身にきちんと誂えて作るものですから、錆びたままで白鞘を作ってしまうと鞘の内側に錆が着いてしまい、それが錆の原因になります。また研磨をするとその刀身と鞘が合わなくなってしまいます。

これらの作業は刀身の下地・運び研ぎ(中目の砥石まで進んだ状態)の後、鎺(ハバキ)を製作し、白鞘を製作した後、刀身を仕上げまで研ぐという作業を同時期に行わなくては意味がありません。